マリッジリングなど

OBAKEの結婚指輪を作ります!(2)

前回の記事の最後で、指輪は枠の中に立ててありました。
この枠の中にシリコンを流して型を作ります。
上の画像ではまだ気泡が見えていますが、ここから真空脱泡などの工程を経て硬化させます。

無事に型ができました!
このあたりから必死に制作に取りかかる流れとなったので画像が飛んでいます…

通常、一点物で制作する場合はこのように型を作る必要はなく、直接ダイレクトに蝋原型を金属に鋳造すればいいのですが、今回は一度シルバー製の指輪を作ります。
完成形と同じかたちの指輪を作ることで、私自身も仕上がりの確認ができますし、ご依頼いただいたお二人にも着用感など含めて確認していただけます。
失敗できない制作なので保険として一度シルバー925で作ってみるというわけです。
金属を叩いて形を作る鍛造技法だと現実的ではないやり方ですが、今回の技法である鋳造だからこそできる方法です。(時間はかかってしまいますが)

シルバー製の指輪をお客様にも見ていただきOKをいただきました。
いきおいそのままさっそくプラチナで鋳造を依頼、上ってきた指輪を加工していきます!

小さいサイズの指輪にはダイヤモンドを彫り留めします。
指に装着しているときの位置関係では、OBAKEの顔の反対側に石が光っていてほしいのでマーキングします。

マーキングした位置に小さな窪みを作りました。これを足掛かりに、直径0.5㎜の穴を開けます。穴の径が細いほど指輪の強度は確保できますが、開けるときにドリルが折れやすい…
特に今回の素材プラチナへの穴あけは、ドリルの歯に素材がまとわりつくような感触があるので緊張感がマックスです。

無事に貫通させられました!の記念写真を撮りたくなるくらいの出来事です笑

この天然石ホワイトダイヤモンドを留めます。
ダイヤモンドにもクオリティが沢山ありますが今回は入手できる最上級のものを確保しました。このくらいのクラスになると、優秀なSWAROVSKIのCZなどと比べても明らかにキラリ!と光を返します。

こんな工具を使って留めます。確実に作業するには双眼式の顕微鏡がないと絶対に無理な世界…
結婚指輪の場合、できるだけ石の部分に引っかかりがない作りにするとストレスがないと思います。


大きいほうの指輪も一緒に徹底的に洗浄して、さらに電解脱脂をします。
完全に油分のない下地を目指すのです!

そして、指輪の内側にあるOBAKEの顔、お二人のお名前の彫り込みの中に銀メッキを行います。
なぜそんなことをするかというと…

黒く燻し加工をするためなのでした。
プラチナは全然変色しない素材です。つまりそれはシルバーのように一部分を黒く燻すことができないということでもあるので、銀メッキをしたうえで燻す、という手法です。
周辺を黒くした後に、再度磨きだすことで凹の中だけを黒く残すことができます。

次回、完成!