前回はデザイン編でした。
ここからは実作業に入ります。
さておおまかに形が見えてきたら、厚紙を使って実寸大で作ってみます。
図面では重なっていて見えない部分なども完成の状態を浮かべながら決めていきます。
やはり紙とはいえ実際に手に持って吟味するというのは大切ですね。
実寸大に切った厚紙はそのまま型紙となります。
それを金属に置き換えるわけです。
僕は基本的にロウ付けという技法で作っていますが、これは毛管現象を利用して隙間に流れ込ませると綺麗に出来るので、切り取りはシビアに行います。1mmも隙間があると汚らしい仕上がりになってしまいます。
金バサミで切っておりますが、おかげで握力だけはつきました笑
とりあえずそれをバーナーでなます。
鉄は熱いうちに打てなんていいますけど、金属の中でも銅という素材はなますと非常に軟らかくなります。
以外かも知れませんが、熱が冷めたあとでも軟らかいのです。
なぜここでなますかといいますと、金バサミで切ったときに板が反ったりするため平坦なところで叩いて平らにする必要があるからです。同時に槌目も意識して入れていきます。
ピンがボケてますが。。
エッジをヤスリで整えます。ここも仕上がりに影響するので一瞬たりとも気を抜くことはできません。
叩いた時に金属が延びるので、それも調整しながら進めていきます。
サイドの板の長さを測定。こういう細い針金や、糸を用いて調べます。
板の厚み分を考慮しないと、後でちょっと足りなくて砂を噛むことになるので注意
幅を考える。
今回は仕込むものがあるので、その兼ね合いもあります。
実際に置いていろいろ試しながら決定
ロウ付け。板の端をどの場所におくのかも大事です。普通は下側で急角度に曲がる部分ですね。
最初にある程度カーブに沿わせて曲げておき、付けては冷まし調整し、を繰り返すと気がつけば一周しています。画像では計画変更してカットしておりますが。
途中でテンションが下がったので、部分的に進めてみました。細部に神が宿るといいますもんね。
楽しい作業と淡々と進めるしかない作業を混ぜると飽きなくて良いです。
だいぶ形が出来てきました。作るものに特にモチーフが無い場合も多いですが、今回のようにスタート地点となる造形が存在するときもあります。なにか分かったかな?