Accessory

クジャクバトのネックレス

一点もののご注文で、孔雀鳩という鳩をモチーフにしたネックレスを作らせていただきました。
実際にその鳩を飼っていて、休日には野鳥観察に出かけるという鳥を愛する方からのご注文です^^
クリスマスプレゼントにお渡しできるようにと、かなり制作にお時間いただいていたのですが本当にギリギリになってしまいました・・。ごめんなさい・・。
今回は作りながら撮影を心がけていたので、一緒に振り返っていきましょう!

紙の上のデザイン画で考えていたのですが、どうにも上手くまとまらないので粘土で作りました。
これを依頼主のY様に見ていただいて、鳩の画像を送ってもらったりしながら形状を調整。

鳩らしくなりました!孔雀鳩はその名の通り、尾が孔雀のように立派です。

粘土モデルの5分の1くらいのサイズが実際の大きさです。
立体的な鳩の部分、今回は鋳造という技法で作ります。
専用のWAX(蝋)で作って、それを石膏で型取りして溶解した金属を注入し、WAXと同じかたちの金属を得るのです。

はひふへほ・・(白目)
WAXは削りやすく盛りやすいのですが、割れることもあるので金属に置き換えてから追い込むほうがいい部分もあります。

無事にシルバーになりました!
鋳造はその工程で結構ガスが出るので、知り合いの作家さんにお願いしています。
いつも超特急の作業を受けてくれてありがとうございます!(自戒)

粘土スケールと実際のネックレスになった時の印象は変わるので、鳥を基準にもういちど星部分の大きさを検証します。

見た瞬間に一発でサイズが決まる、なんてことは無いので、あたりを付けた大きさから前後に少しずつ大きさを変化させて考える。

星は切り出しで作ります。
必要な厚みのシルバー板を作るため、まずは地金を溶解させます。

それをあけ型という道具に一気に流し込む!

すると板(のもと)ができます。

小さくカット。分厚いものはタガネで割り切るのがおススメ。

溶解させた金属は内部にガスが空洞として存在していると考えられるので、ハンマーで締めておきます。

次にローラーをかけて、必要な厚みにします。
これはおそらく50年以上昔の機械ですが、厚みを0.1mm単位くらいで調整できます。

糸鋸で切り抜きました。

うまく説明できませんが、輝きの印象に合わせてヤスリで整えていきます。

星の先端に別途作成した石の受け部分をロー付けしておきます。

鳥のかたちそのままを金属で作ると身に着けるものとしては重すぎるので、裏側はWAXの段階でえぐってあります。裏抜きといいます。
ウケンムケンのロゴを刻印しておきます。

星は鳥との接点が小さいので、少しでも強度が出るように考えながら、同時に絵的なバランスも見ながら位置を決めます。
ロー付けに使うロウには、溶ける温度を変えて数種類あるのでうまく使い分けて組み立てていくことが大事です。
全体の温度を上げすぎるとすべてバラバラになります!

鎖をつけるマルカンを付けて、火を当てる作業は終わりです。
このあたりから時間的余裕がなくなり、画像は飛びます笑

完成!


素材はすべてシルバー925、石はスワロフスキーのキュービックジルコニアです。
なんとか出荷を終え、あとはY様がプレゼントされているシーンを空想するだけ・・。
ご注文ありがとうございました!気に入ってもらえますように。